整体は日本ではふつう手技を用いた民間療法、代替医療（だいたいいりょう）を指す言葉です。
また、体を整える療法の多くに対してもちいられる言葉。
日本語としては大正時代にもちいられ始めた用語で米国で生まれた療法・整骨術を整体（せいたい）と言い換えたのが始まりだと言われています。
今、一般に使われる意味では、カイロプラクティック（背骨矯正法）に似た背骨矯正療法（主に脊椎・骨盤）を主目的とした手技療法を指して用いられることが多い。
脊椎・骨盤・上肢・下肢など、からだ全体の骨格や関節のズレの矯正、骨格筋の調整を、手を使った手技（しゅぎ）と矯正器具でおこなう治療およびそれらの行為を指しているという人もいるが統一された体系はない。
徒手的療法によりいろいろな病態を改善することを目指す治療法はマニピュレーションと総称されるが、この代表といえるのがカイロプラクティック Chiropractic と「オステオパシー」です。治癒力を高めることと手技が治療の中心であるという似た部分があるが、セラピー哲学や着手の方法は異なる。
どちらも19世紀後半にアメリカ（米国）で誕生した施術（せじゅつ）です。「カイロプラクティック」 (Chiropractic) は脊椎関節の「サブラクセーション」（不全脱臼）を徒手療法で矯正アジャストメントし、体を治癒させようとする施術方法。オステオパシーは、身体の構造の歪みは体循環に悪い効果をあたえ、神経伝達や内分泌、血液やリンパ液の循環を妨害すると考え、背骨だけでなくすべての筋繊維や骨格構造、内臓、頭蓋骨が施術の対象となります。
脳髄液の流れの回復やリンパ液の循環の回復も目的とされています。「カイロプラクティック」・オステオパシーの理論・技術は整体や指圧などの日本の手技療法に大きな影響を与えました。

整体（せいたい）に定められた方法はなく、行う人によってすることは異なります。大正のころ日本に伝わった「オステオパシー」やカイロプラクティック（脊椎矯正術）などの欧米伝来の徒手療法を中心とする整体、日本古来の格闘術の柔術（じゅうじゅつ）や骨法などの流派に伝わる徒手矯正を利用した整体（せいたい）、中国医学の施術を用いた整体、各団体の独特の施術方法などを加えた整体などがあるといわれています。
民間療法であり、医療の制度から見て代替医療の一種であるが、保険の適応外ですので、一般の医療と同時に一般医療の現場で補助療法として使用されることはない。法制度からは医業類似行為の一つとされています。「整体術」・「整体法（せいたいほう）」・「整体療法（せいたいりょうほう）」 ともいわれる。明治に出現した民間療法で、指圧、カイロプラクティック（背骨矯正術）、「オステオパシー」、光線治療、電気治療などの手段を用いて病気改善の目的で業となす行為を「療術（りょうじゅつ）」と言いますが、整体（せいたい）もこの一種とされています 。
整体（せいたい）は論理・技術の両方とも統一されていないため、整体を冠する治療家めいめいが独自の説を語っている。
カイロプラクティック Chiropractic の様な「科学的」・「物理的」方法と、中国医学・漢方医学の経絡理論・通常の医療で普通に使われる内臓体壁反射（ないぞうたいへきはんしゃ）などの理論の集合形となっています。
肉体の各関節（脊椎・骨盤・肩甲骨（けんこうこつ）・四肢・顎関節等）の歪み（ゆがみ）・ズレの補正と筋繊維のバランスの調整など中心に手を使った技術（道具を使用する場合も）で行う施術です。